素晴らしい年

リベラ・デル・ドゥエロの原産地呼称委員会の発表によると、2001年のリベラ・デル・ドゥエロのワインの格付けは「Excelent」-偉大な年-だった。

気候

比較的暖かく雨が多い冬だった。冬の降水量としてはここ20年ほどでは一番多い年となった。この地域によくある霜も少なかった。
春は穏やかで、4月15日まで霜がなかった。しかし4月20,21,22日と、5月1,4日に気温が下がり地域全体に霜が降り、最低温度が2.2度まで下がった地区もあった。
春の終わりから夏の初めには気温が異常に上がり、38.4度まで上がった日があった。7月には雷雲が発生し、雹が降った日があった。
夏は乾燥し、8月と9月は特に乾燥が激しかった。
9月後半に入って昼間は暖かく夜は急激に温度が下がるといった日が続いた。

生育サイクルの展開

冬が穏やかで十分に雨が降ったため、春の萌芽は4月の中旬に始まった。この地域では標準的な日付である。その後寒気団の影響で気温が下がり、大きな霜の被害が出た。しかし寒気団の襲来のあと、不規則な2回目の萌芽が始まった。この時期の違った萌芽(霜の被害に遭わなかった1回目のものと2回目のもの)は5月6月の高い気温のおかげで成長の違いを克服し、むしろ開花は例年より10日ほど早く始まった。
一般的に昼夜の温度差が大きく、9月半ばまで雨が降らなかったので、生育は早めに進んだ。最終的には霜の被害で収穫量は大幅に目減りし、34,796,119kgの収穫となった(前年は62,500,000kg)。
霜が降った後の気候が安定していたため、2回目の萌芽があっただけでなく、生育状態が非常によくぶどうの成熟も例年に比べ1週間ほど早く進んだ。収穫時の天候は、葡萄の健康状態の見地からも、葡萄の質から見ても非常に良好であった。

総評としては、2001年の収穫は大きな霜の被害にはあったが、その後の天候に恵まれ、量的にはかなり少ないが、非常に質の高い葡萄に恵まれたといえる。

2001年のワインの品質

非常に深みのある輝かしいルビー色、グリセリンの豊富な含有量を思わせる滑らかさ、若いワインに特徴的な紫色をおびている。においをかぐだけでポリフェノールの含有量のおおさを感じる。
野生の果実(フランボワーズ、ブラックベリー系)の香りとこの10年間の中で最も強い濃縮感を感じる。

(出典:リベラ・デル・ドゥエロの原産地呼称委員会発表、2002年4月)