2000年は GOOD(良い年)

5月4日リオハの特選原産地呼称統制委員会は364.2百万リットル(36万4200KL)に相当する4686のサンプルの分析と試飲を終えた後、公式に2000年のリオハの格付けを GOOD と発表した。
結果的には99年の評価と同じだが、内容的には2000年ビンテージのほうが良いとコメントしている。この年の特筆すべきことは98年に記録したDOCリオハでの最大収穫量を塗り替えたことである。単位ヘクタールあたりの収穫量も最大に達した。99年は春に霜が降り30%程度目減りしたが天候に恵まれた2000年は大きな収穫を得ることができた。穏やかな天候が幸いして病害もなく、嵐のような突発的なこともなく、ぶどうは健全な状態でボデガに運ばれた。色の濃度もおおむね良好である。高樹齢のぶどう(全体の30%程度)、とりわけ標高450メートル以上にあるものからは素晴らしい高品質のぶどうが収穫され、熟成させることで偉大なワインを造ることができるだろう。一部のボデガは94年(エクセレントの年)以上の品質のものもあるとコメントしている。

2000年の原産地呼称認定結果

2000年リオハ原産地呼称認定作業過程(単位:百万リットル)

出来上がったワインの量 364.20

リオハ原産地呼称(DOC)として認定されたワイン(4686サンプル)
白ワイン
ロゼ
赤ワイン
15.49
18.09
275.03
合計308.61

統制委員会に未提出ワイン 11.50

規定収穫量を上回ったため失格となったワイン 41.93

分析と試飲の結果失格となったワイン(152サンプル) 2.16

原産地呼称の認定作業は2000年11月に始まった。それぞれのボデーガからワインのサンプルを受け取り、統制委員会のメンバーによる1日4回の試飲が行われ、総量352.70百万リットルから、4686のサンプルを試飲した。こうして3月31日までにスペイン唯一である非常に厳格な特選原産地呼称認定の作業を行った。各ワインは毎年原産地呼称の名称を受けるためにこの試練を受けなければならないのだ。最終的に308.61百万リットルが認定を受けた。

最近のリオハの赤ワインの分析結果(平均数値)
 1997年1998年1999年2000年
アルコール度数(%Vol.)12.8112.5312.8912.55
総酸量(酒石酸換算)(g/l)5.065.095.235.09
pH3.743.663.713.66
総亜硫酸(mg/l)68.9450.0656.1643.48
色(A420+A520)5.565.645.706.92

最後に必ず付け加えなければいけないことだが、この試飲はできたばかりのワインを対象にしたものであり、樽での熟成を行うワインの成長過程は今後新たに見守らなくてはいけない。